2008年11月19日

FP的移住考

私の仕事であるファイナンシャルプランナーの視点では、移住の準備で一番重要なのは「資金計画」です。例えば、リタイアメント移住(退職を期に移住)の場合で考えてみましょう。

やはり移住に際してまず気になるのは「居住」、すなわち住む所をどうするか、です。しかし、これは同時に今の住まいをどうするかの問題でもあります。普通はここで売却を考えます。確かに、一番シンプルです。しかし、売却しても残債が出る場合や、逆に賃貸して収入源にできるケースもあります。また、子供への贈与、売却といった選択肢もあります。この部分についての視野の広い検討は、あまりなされていない気がします。

しかし、この部分を広い視野で考えることによって、移住先の住まいを買うのか、借りるのか、そして買う場合も現金でか、ローン利用かが変わります。

ローンの場合も、沖縄取材で感じたことは、住宅ローンの条件に極めて県内の人は無頓着、ということでした。沖縄県は都市銀行がみずほ銀行だけという特殊事情もあり、住宅ローン金利は競争がほとんどなく、横並びです。また、全期間優遇金利がつくことが一般的でないので、基準金利に近い高い金利条件で借りている人が多いです。そのため、移住支援や移住相談を行う会社はいくつかありますが、ローン条件などについてアドバイスしてくれる所はほとんどありません。しかし、実際は有利な条件にする方法はいくつかあります。これだけで200万、300万と資金計画が変わります。

そして、医療費や介護についての備えに対して保険の見直しをするのも、資金計画の重要な部分です。

私は移住に対しては多いに夢を持っていいと思います。地域に合う、合わないという感性の問題は頭で「事前に」考えてもわかるわけありません。人間関係に置き換えても、「この人とは絶対に性格があわない」と思っていた二人が結婚していたりします。(わが家がそうかもしれません)。この点が最重要と言う主張のサイトを多く見ますが、私は比較優位で良いと思います。どの土地だって楽しい歴史も悲しい歴史もあるし、文化、風習だってそうです。2日に1日は人身事故で電車が止まる、それが日常で、人の死に無関心になっていく、そんな都市の生活に比べれば、移住希望地はやはり楽園に違いないのです。だから私は夢ばかりの移住は失敗するなんて思いません。すべての移住希望者に、きちんと資金計画を立てた、地に足のついた夢を、思いをいーっぱい育てて欲しいと心から思います。

地域性は1〜2か月ロングステイすればある程度つかめると思います。また、そのステップを踏む方が良いと思います。準備できることはきちんとやる、これが夢を実現するための必要十分条件ではないでしょうか。
posted by ナカジ at 12:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 移住の準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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